2005年 ゴルフニュース

2005.11.26 北海道新聞朝刊全道 11頁 二経 (全355字)
菱空リゾートに112億円支援へ *全日空と三菱マテリアル *早来

 全日本空輸と三菱マテリアルは二十五日、両社の共同出資会社でゴルフ場経営の菱空(りょうくう)リゾート開発(胆振管内早来町)に対し、総額百十二億円の金融支援を行うと発表した。
 支援策では、菱空リゾート開発が資本金四億円を全額減資した上で、全日空と三菱マテリアルが同社に対する貸付金の大部分にあたる百八億円を株式化(デット・エクイティ・スワップ)する。早ければ十二月にも実施する。
 菱空リゾート開発は、三菱マテリアル所有の土地にゴルフ場を造成して一九九一年に開業。約百五十億円を投入した事業費の償還負担が開業時から重くのし掛かり、同業他社との価格競争でも苦戦。二○○五年三月期で一億六千万円の純損失を計上、二十七億円の債務超過に陥っていた。
 菱空リゾート開発は通常通り営業を行うほか、○六年三月期で黒字化を目指す。

アンビックスと日本管財 *ゴルフ場ファンド設立
*道内第1号 *奈井江CCを買収
2005.11.02 北海道新聞朝刊全道 11頁 二経 (全679字) 

 道内でホテルや公共温泉などを運営するアンビックス(札幌)と、ビル総合管理大手・日本管財(兵庫県西宮市)は一日、道内のゴルフ場を取得する「ゴルフ場ファンド」を道内で初めて設立し、第一号案件として奈井江カントリークラブ(空知管内奈井江町)を買収したことを明らかにした。今後も、道央圏中心に十コース程度、取得して運営面で相乗効果を出し、経営が厳しいゴルフ場を活性化させる。

 アンビックスと日本管財が折半出資し、ファンド運営の特定目的会社(SPC)を発足させ、奈井江CCを数億円で取得した。二社は奈井江CCからの収益を配当金として受け取る。アンビックスはユニ東武ゴルフクラブ(空知管内由仁町)を運営しており、日本管財は全国で不動産流動化を手がけている。

 SPCをつくったのは、ゴルフ場がSPC所有となるため、二社の貸借対照表にはゴルフ場の資産は計上されず、資産価値が目減りしても二社の財務上の影響が小さいという利点がある。

 奈井江CCは三月に民事再生法の適用を申請したエスシーエム興産(東京)が所有。利用者数が年間三万八千人から、二万人に減少していた。アンビックスが運営することで、同社が美唄で運営する温浴施設の割引制度を取り入れるなど利用増を図る。約四十人の従業員、パートは雇用を続ける。

 約百三十ある道内ゴルフ場の多くは利用者が減少し、外資が買収したゴルフ場もある。二社はファンドを早期に総額三十億円規模まで引き上げ、経営が厳しいゴルフ場を順次取得する計画。二社は「雇用を維持しながらコースの魅力を高めるという、地元企業ならではのゴルフ場再生を目指す」と話す。


不況…道央圏で集客に苦心*ブームの追い風生かすゴルフ場

2005.09.27 北海道新聞朝刊地方 27頁 札圏 (全2095字)

 長引く不況の影響で、利用者が減少している道内のゴルフ場。何とか客足を回復させようと千歳や苫小牧など道央圏のゴルフ場では、北海道の空の玄関から至近距離という地の利を生かし富裕層が多い韓国人ゴルフ客の誘致に力を入れている。一方、札幌近郊のゴルフ場では将来のゴルフ愛好者を育てようとジュニアの育成に前向きに取り組むなど、それぞれに工夫を凝らしている。(川村史子)

*愛好者増える韓国から誘致*良質な芝と温泉人気

 千歳空港から車で三十分弱の「三井観光苫小牧ゴルフクラブ」(苫小牧市植苗)。五十四ホールを有する同ゴルフ場では今夏、延べ約千八百人の韓国人ゴルフ客がプレーを楽しんだ。

 同ゴルフ場が韓国人ゴルフ客の誘致に動きだしたのは七年前。「国内の航空運賃が高騰する夏休み時期に道外ゴルフ客は急減します。その埋め合わせが目的でした」と吉田岩雄営業課長。今では韓国人ゴルフ客が集中する七月下旬から約一カ月間、韓国人留学生を通訳として雇用、サービスに努める。

 韓国はいま、海外での若手プロの活躍で空前のゴルフブームだという。韓国観光公社によると、人口約四千六百万人の韓国のゴルフ人口は約二百五十万人。しかし、国内のゴルフ場は約百五十カ所しかない。このためゴルフ場はいつも予約がとれない状況が続いているという。

 日韓の旅行会社やゴルフ場が目をつけたのが、不況で利用客が減った日本のゴルフ場だ。ソウル周辺は夏が暑い。涼しく芝の状態が良い北海道のゴルフ場は人気が高い。

 韓国の旅行会社は、三泊四日や四泊五日で北海道ツアーを組む。代金は、プレー代を含め三泊で十一万円台、四泊で十四万円台が相場。お客は「千歳空港に着いた日の午後からゴルフ場に入り、日がとっぷりと暮れるまでプレーに明け暮れる」(吉田課長)。宿泊は、温泉好きな韓国人客の要望に応え、登別温泉のホテルとタイアップしている。

 「空港から三十分以内で、さまざまなゴルフ場に行ける場所は日本中を探してもここにしかない」。千歳観光連盟はゴルフ場を観光資源ととらえ、アジア向けのプロモーションに力を入れている。二十日には、国の観光誘致のキャンペーンで来日した韓国など外国の旅行会社の担当者約十五人を千歳に招待し商談会を開催。そこにはゴルフ場の担当者も出席し、観光コースとして千歳のゴルフ場を売り込んだ。

 こうした努力もあって韓国人客は年々増加。今では受け入れゴルフ場も増え、「千歳空港周辺だけで今シーズン約一万五千人の韓国人客がプレーをした」と千歳市のゴルフ場関係者は推測する。

*若手プロ台頭でジュニア活況*コースの無料開放も

 不況で大人のゴルフ客が減少する中で、札幌近郊のゴルフ場が期待するのが、小中高生のジュニアゴルファーたちだ。札幌市南区の滝のカントリークラブでは、高校生の放課後の部活動に対し、コースのラウンド料金を無料化。空知管内栗沢町のエムズゴルフクラブも高校生の部活動については、午後の時間帯にコースを無料開放している。

 宮里藍選手ら若手の女子プロ人気などで小中学生のゴルフ熱も高まっている。

 二○○○年からジュニアスクールを始めた石狩川江別ゴルフ場(江別市豊幌)では、今年は小学一年から高校三年生まで約百人が登録している。支配人の西康史さんは「プロのゴルファーを育てるより、ゴルフをスポーツとして楽しむ大人を増やしたいのです」と話す。ジュニアスクールは、入会金千円、参加料(ラウンドフィー)は一日当たりジュニア千円、同伴の保護者二千円と安くしている。

 ■ 「道外客の減少分を地元客で補いたい」。胆振管内早来町のゴルフ場では、早春や晩秋、早朝や午後などさまざまな割引制度を設けている。十月の連休後には、道民割引も実施する。小樽市のゴルフ場では、「収穫祭コンペ」と銘打ったオープンコンペの賞品をタラバガニや毛ガニ、ホタテなど北海道産の海産物や果物に変える工夫もしている。

 道内では、入場者数の減少ほどにゴルフ場数は減っていない。「これから本格的にゴルフ場の淘汰(とうた)が始まるのではないか」(苫小牧市内のゴルフ場関係者)。あの手、この手で利用客確保に知恵を絞る道央圏のゴルフ場だが、値下げ競争の激化など先行きに不安を感じる関係者は少なくない。

  <メモ>
 北海道ゴルフ連盟によると、加盟クラブの2004年の入場者数は、323万3千人で、ピーク時の1997年より26%減少、加盟クラブ数も10カ所減った。道税のゴルフ場利用料税は、ゴルフ場が立地する市町村に交付されるため、ゴルフ場の経営が自治体の財政に与える影響は大きい。石狩管内厚田村では、ピーク時には9700万円あったゴルフ場利用税が本年度予算では3800万円に減少した。

ゴルフ場 森に戻れ
*倉本聰さんが富良野に「自然塾」
*コクド廃業の35ヘクタール借り植樹
2005.06.21 北海道新聞朝刊全道 32頁 二社 (全774字)

 【富良野】廃業したゴルフ場を森に戻そうと、富良野市在住の脚本家、倉本聰さん(70)が、主宰する演劇研修所「富良野塾」の卒塾生らと新たな団体「富良野自然塾」を創設した。同市内のゴルフ場跡地に植樹し、環境問題を考える学習会にも取り組む。塾長を務める倉本さんは「森になるには長い年月がかかるが、結果の見えないことをやっていくことが必要」と話している。
 倉本さんは長年、作家たちでつくる団体「自然文化創造会議」の議長を務め、環境教育について模索してきた。富良野市内ではコクド(東京)が経営するゴルフ場の一つが今年三月末で営業を終了。倉本さんが跡地活用について相談を受け、植樹と環境教育を二本立てで進める「自然塾」を発案した。
 同市中御料にある旧ゴルフ場の一部はパークゴルフ場などに衣替えして営業しており、「自然塾」は残りの三十五ヘクタールを有償で借り受けた。旧コース内の林に「裸足の路(みち)」「貝の路」などと名づけた小道を造成。丸太や小石を敷いた小道を目隠しして歩くことで普段は使っていない感覚を感じてもらう狙いだ。
 「自然の中で楽しみながら五感を蘇生(そせい)させ、環境問題に関心を持つ突破口にしたい」と倉本さん。対象は全国の子供たちや先生たちで、修学旅行の受け入れも念頭に置いている。
 「自然塾」は五月から活動を始め、以前はゴルフコースだった場所にナナカマドやイタヤカエデなど約三百五十本を植えたほか、六月十九日には市内の学校の先生や子供らを招いて植樹を兼ねた研修会を開いた。
 今後も継続的に植樹を行いながら、体験学習用の独自カリキュラムを用意し、希望する団体などを夏ごろから受け付ける。体験学習は有料となる方向。問い合わせは、富良野塾(電)0167・29・2121へ。

もう直ぐです
人気の女子プロゴルフのトーナメント
開催概要>>
■大会名称 『シャトレーゼクイーンズカップ2004』
■会場 シャトレーゼカントリー倶楽部札幌
(北海道夕張郡栗山町字森)  TEL 01237-2-6600
■開催日程
2004年7月 9日(金)予選1日目
2004年7月10日(土)予選2日目
2004年7月11日(日)決勝

2004年1月28日

札幌ベイ開発 *中間法人でゴルフ場再建 *道内初 *会員主体で運営へ
 
北海道新聞朝刊全道 3頁 朝三 (全679字)


 民事再生手続き中のゴルフ場「札幌ベイゴルフ倶楽部」の運営会社、札幌ベイ開発(札幌、会員五百五十人)が、中間法人法に基づきゴルフ場の会員が中間法人を設立して再建を目指すことが十七日、分かった。会員が中間法人の社員となってゴルフ場運営に携わり、プレー権確保と経営の独立性を保つのが狙い。
 ゴルフ場の経営破たんが続く中、スポンサーをつけずに中間法人を活用して再建を図る手法は本州で増えているが、道内での採用は初めて。十八日に札幌地裁に提出する再生計画案に盛り込む。
 中間法人は営利法人と公益法人の中間の団体で、会員の意思をゴルフ場運営に反映できると同時に、プレー権を維持できるのが特徴。会員らは中間法人のほかに、有志で持ち株会社も設立し、双方でゴルフ場を管理・運営し、経営の透明性を確保する。札幌ベイ開発は資本金六千万円を全額減資した上で、中間法人と持ち株会社の出資で新たに株式を発行、両者が50%ずつ取得する。会員の預託金は大幅カットされる見通し。
 当初、スポンサーを選定した上で札幌ベイ開発の再建を進めることも検討されたが、利益を出すためにビジターを優遇して会員のプレー枠を縮小したり、外資系企業などが付いた場合は後でゴルフ場が売却されるケースなどもあり、会員らは自主的に運営できる形を選択することになった。
◇中間法人◇
 社員に共通する利益を計ることを目的とし、余剰金を社員に分配しない営利法人と公益法人の中間に位置する法人。ゴルフ場の再建のケース以外でも、学校のPTAや町内会など任意団体に法人格を与えることで、財産や不動産などの所有、管理が可能となった。

道内2ゴルフ場を買収 シャトレーゼの斉藤社長
*ホテルと相乗効果期待 *さらなる取得にも意欲

2005.02.17 北海道新聞朝刊全道 9頁 二経 (全1195字)


 菓子製造販売大手のシャトレーゼ(山梨県中道町)の斉藤寛社長は十六日、北海道新聞社の取材に対し、東急不動産から買収する石狩管内厚田村の二カ所のゴルフ場について、「経営主体が代わったからといって、新たに預託金を徴収せず、従来通りメンバー会員の条件を守る」と述べるとともに、ツアー客の誘致や今後の道内ゴルフ場の買収にも意欲を示した。
バブル期に乱立したゴルフ場には償還期限を迎え、預託金を返還しないまま倒産する例も多く、同社の再生手法は注目されそうだ。一問一答は次の通り。(聞き手・升田一憲)
 −−(東急側から預託金の返済後も)正会員を継続して経営を始めるのは思い切った取り組みですね。
 「二つのゴルフ場の取得額が約二億千四百万円と新規でゴルフ場を造るより何十分の一も安いため、可能でした。合計で千三百人の優良顧客に満足して使ってもらえば、会社の信用にもつながります。今後は、芝の手入れやクラブハウスの整備に四、五億円投入すれば見違えるゴルフ場に生まれ変わり、利用客も二、三割増えると見ています」
 −−そもそも菓子メーカーがなぜゴルフ場の運営なのですか。
 「私がまずゴルフ好きで、お菓子と一緒でお客さんに喜んでいただきたいのが基本です。道内では既に空知管内栗山町にゴルフ場を運営し、全国でも七カ所目となり、ノウハウも蓄積してきました。特に滞在型の大型リゾートホテル(札幌市北区)も運営しており、そのホテルから車で約三十分と近い今回のゴルフ場を取得すれば、相乗効果も発揮できます」
 −−具体的にどう利用客を増やすのですか。
 「旅行会社と提携し、ホテルに滞在してゴルフを楽しむパックツアーの商品を充実させます。ホテル内には露天風呂やトレーニング施設も充実しており、十分満足いただけると自負しています。台湾や韓国などでは涼しい北海道でプレーを望むプレーヤーも多く、海外にも売り込みます」
 −−どんな特典で会員を増やす考えですか。
 「昨年から女子プロゴルフツアーの特別協賛企業になりましたが、七月には傘下ゴルフ場の競技大会の上位入賞者をプロとアマが混合でプレーする大会に無料招待することなども考えていきます。ゴルフを楽しんでもらい、プレー人口も増えればこちらも潤います」
 −−今後も道内ゴルフ場を取得する考えは。
 「新千歳空港に近いゴルフ場など条件が良ければ、今後も取得します。傘下のゴルフ場が増えれば、予約業務も集約し人手も少なくて済み、芝の整備機材の使い回しができるなど効率的です。
当社のように複合的な要素を組み合わせなければ、単独でのゴルフ場運営は厳しいままでしょう」
<略歴>
 さいとう・ひろし 1934年生まれ。山梨県立日川高を卒業後、55年に同社の前身となる菓子店「甘太郎」を開業。67年にシャトレーゼを設立。山梨県勝沼町出身。

リーンは米韓資本の"草刈り場"
*ゴルフ場 外資の買収続々*国内の1割、200コース*価格「9割引」も

2005.01.19 北海道新聞朝刊全道 8頁 一経 (全1027字)


 外国資本が買収した国内のゴルフ場が、近く二百コースを突破することが十八日までに分かった。春には全国約二千四百コースのほぼ一割に達する見通し。米系ファンドのほか韓国資本も参入するなど、バブル期に野放図に拡大した日本のゴルフ場は、いまや外資の草刈り場になりつつある。
 ゴルフ場情報専門誌などによると、昨年末段階で外資系が所有・経営するゴルフ場は百八十九コースあり、一、二月には新たに二十七コースが加わる。
 所有数が最も多いのは、米投資ファンドのローンスターグループの九十二。米証券大手ゴールドマン・サックスのファンドが七十八。米リップルウッドも四コースを所有している。このほか韓国資本も乗り出しており、既に十コースほどを買っている。
 帝国データバンクによると、ゴルフ場を経営する会社の倒産件数は二○○一年から急増。○二年には百九件とピークをつけ、○三年は九十件、○四年(一−十一月)は七十三件と、依然高水準を保っている。
バブル崩壊後のプレーヤーの減少によってゴルフ場の経営が悪化したことに加えて、大手銀行などが不良債権処理を迫られ、融資先のゴルフ場経営会社が法的整理をせざるを得なくなったためだ。
 ここに目をつけた外資は、法的整理に追い込まれた大手ゴルフ場を「バブル期の一−二割」(大手行幹部)の値段で手に入れることができた。二○○○年に始まった買収攻勢により、日東興業、スポーツ振興、地産などが所有していた大手のゴルフ場が相次いで外資に買い取られている。
*外資の狙い*上場、転売で利益
 日本のゴルフ場買収に攻勢をかける外資の狙いは、数年内の株式上場や転売による利益の確保。その裏には、投資家に対して早期に資金を返還するという重い“宿題”がある。
 ゴールドマン・サックスやローンスターなど外資が買収に投入した資金の大半は、一般投資家から募って集めたファンド。数年後には利幅をつけて投資家に返さなければならない。ゴールドマンは「一、二年後の上場を目指して準備を進めている」と話す。
 安く買ったと言っても、その後の経営を軌道に乗せ上場させるには徹底したリストラが必要。このため外資は、併設レストランを簡素化するなど「バブルの名残」(関係者)を排除したり、低価格で新規顧客を呼び込もうと懸命だ。
 ただ、ゴルフ人口の減少傾向は歯止めがかかっておらず、経営状況は依然厳しい。大量の買い物をした外資が「出口」を見つけられるかどうかは、ゴルフ人気の行方に左右されそうだ。