2006年 1月〜2月の観光ニュース

JTBが文化講座
歴史や自然、産業テーマに 4月、東京に教室
2006/02/26 北海道新聞

 旅行業最大手のJTBは四月から、カルチャー講座事業を本格的に展開する。国内外の歴史や文化などをテーマに開講し、受講生の現地見学会や趣味仲間の観光旅行など新たな旅行需要を掘り起こす。とりあえず教室は大都市圏だけだが、将来は札幌など地方の政令指定都市にも広げる計画だ。

 三年前から大阪、京都、神戸で「JTBカルチャーサロン」を試験的に開講。今年四月には東京・新宿にも教室を設ける。大学教授などを講師に「古代エジプト文明」「古事記」「大和路の石仏」などの座学のほか、新宿教室では鎌倉の名所・旧跡を地元の郷土史家と訪ねる「鎌倉学」も。世界自然遺産の知床や全国的に有名な製菓業者など北海道の自然や産業について学ぶ「北海道学」も計画している。

 近年、歴史や文化などへの興味や、趣味を深めるために旅に出る人が増えている。JTBはカルチャー講座を通じて、向学心の旺盛な団塊の世代やシニア層などの旅行需要をつかみ取りたい考えだ。

 関西地区の受講生は現在、三教室で合わせて年間約一万人。新宿教室では初年度に同四千五百人、三年目に同二万人の受講を見込んでいる。

北海道新聞社


北大隣りの「ホテル札幌会館」自己破産
*苦戦する都心周辺施設*「修学旅行客減」が直撃
2006.02.22 北海道新聞朝刊地方 33頁 札C (全773字)

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 札幌市内の老舗「ホテル札幌会館」(北区北一七西四、和洋百三十五室)を経営する札幌会館の自己破産は、都心で繰り広げられる“大手ホテル戦争”のあおりで、都心からやや離れたビジネスホテルや旅館が厳しい経営を迫られている実態を浮き彫りにした。頼みの綱だった道外の修学旅行生さえ、最近は関東や関西方面に流れ、旅館の廃業も相次いでいる。(宮崎徹哉)

 同会館は北大の東隣にあり、JR札幌駅北口から約一・五キロ。大浴場もあり「ホテルと旅館の長所を兼ね備えた施設」(旅行代理店)だったが、十四日、札幌地裁から破産手続きの開始決定を受けた。施設入り口のガラス扉には、立ち入りなどを禁じる告示書が張られ、閑散としている。

 帝国データバンク札幌支店によると負債総額は約十一億六千二百万円。同業者との競争が激しくなる中、修学旅行や合宿客などの取り込みにも力を入れたが、業績は改善しなかったという。

 札幌市によると、昨年度に市内を訪れた道内外の修学旅行生(小、中、高校)は約千百六十校、延べ十九万人で、○一年度に比べ学校数、児童・生徒数とも約30%減った。この影響を強く受けているのが都心周辺の旅館やビジネスホテル。特に市内の旅館は九八年度に七十八軒あったのが、昨年度は六十一軒と十七軒も減った。

 関係者によると、道外からの修学旅行は最近、人気テーマパークのある関東や関西に流れがちで、道内小学校の場合も、歴史的建造物を数多く見学できる函館などが根強い人気コースという。市内のある旅館は「修学旅行生が定宿にしてくれて助かっていたが、数年前から音さたがない」。定山渓温泉地区も「修学旅行生は減っている」(定山渓観光協会)といい、子どもの「個室志向」に合わせ、部屋割りを五人部屋から二人部屋にするなど知恵を絞っている。

北海道新聞社


<いんたびゅー>坂本昌彦さん(48)=北海道ネイチャーセンター社長
*体験型観光の課題は*「調整役」の育成急務
2006.02.21 北海道新聞朝刊全道 10頁 一経 (全1,049字)

 「見る観光」から「体験する観光」へ脱皮を模索する道内旅行業者。アウトドア体験やグリーンツーリズムなど体験型観光の第一人者として知られる北海道ネイチャーセンター(十勝管内鹿追町)の坂本昌彦社長に課題を聞いた。(聞き手・瓦木毅彦)

 −−体験型観光の需要が伸びています。

 「一九九○年、然別湖畔に自然体験観光を手掛ける『然別湖(現北海道)ネイチャーセンター』を設立したのが始まりです。二、三年はだめでしたが、大阪の私立高が修学旅行に来てくれたのを契機に、軌道に乗りました。然別湖でのカヌーや自然ガイド、熱気球の体験搭乗などのメニューがあり、過去十年間で延べ十八万人の修学旅行生を受け入れています」

 −−台湾人観光客の誘致にも熱心ですね。

 「セブン−イレブンや仏系スーパーのカルフールを運営する台湾最大の流通グループ、統一企業と関係を築き、二○○三年にグループの自然体験学校と提携しました。今年六月には台湾から初の修学旅行生約百五十人が然別湖を訪れ、地元テレビ局も同行してきます。自然体験という意味でカナダやニュージーランドもライバルになりますが、台湾のメディアでいかに北海道を扱ってもらうか、工夫が必要です」

 −−農業と連携するグリーンツーリズムは。

 「農業が主産業の十勝では、生産が第一で観光は二の次といった雰囲気があります。ただ修学旅行で二百人程度訪れると、一日数十万円が農家の収入になることが分かり、少しずつ変わってきました。アウトドアセンターでは、野外料理を出していますが、ガイドが『鹿追の農産物が新鮮だから、塩とコショウだけでこの甘みが出る』という説明をするだけで味が違ってくるものです。自然が残っているだけで、観光になるわけではありません。自然の素晴らしさを上手に解説するガイドがいて初めて、観光として成立するのです」

 −−体験観光を進める上での問題点は。

 「宿泊施設や旅行会社と連携しないとビジネスになりません。ガイドも足りませんが、農家などの地域住民と旅行業者をつなぐコーディネーターが不足しています。観光行政の推進には他府県から人材をヘッドハンティングしたり、旅行会社から人間を集めるなどして、コーディネーターを育てる工夫が必要です」

<略歴>

 さかもと・まさひこ 函館ラ・サール高、東洋大卒。リゾートホテル運営会社を経て1990年、ホテル福原(十勝管内鹿追町)の営業部長に就任。2005年3月から総支配人。アークスグループの旅行会社アークストラベルの旅行事業部長も務める。函館市出身。

北海道新聞社


第57回さっぽろ雪まつり閉幕
11年ぶり200万人割り閉幕 さとらんど、予想超す17万人
2006/02/13 07:35 北海道新聞

    第五十七回さっぽろ雪まつり(札幌市、札幌観光協会など実行委主催)が十二日、閉幕した。実行委によると、メーンの大通会場と新会場「さとらんど」の来場者は計百九十八万五千人で、二百万人を割ったのは十一年ぶり。旧真駒内会場が廃止されたため、全体では昨年を二十万六千人下回ったが、大通会場には3%増の百八十一万人が訪れた。

 大通会場(中央区)で集客が増えたのは二年ぶり。実行委では、旧真駒内会場の来場者が大通会場に流れたことや、会期中の天候が安定していたことなどが集客につながったとみている。

 一方、「さとらんど」(東区)には計十七万五千人が来場し、当初予想の十万人を大きく上回った。「参加体験型」の新趣向が受け、チューブ滑り台や巨大迷路が人気を集めた。

 両会場では最終日、さまざまな催しが行われた。大通八丁目会場ではライトアップされた大雪像前ステージで約五百人がYOSAKOI踊りを披露し、フィナーレを飾った。さとらんど会場では会場運営に携わった市民が来場者を見送り、拍手がわき起こった。

北海道新聞社


ポイ捨て禁止徹底に力 大通会場で市が呼びかけ
2006/02/07 16:00 北海道新聞

六日開幕のさっぽろ雪まつりに合わせ、札幌市が「ポイ捨て防止条例」の喫煙制限区域と一部重なる大通会場で、条例の徹底に力を入れている。市の指導員のほか職員も動員し、歩きたばこや吸い殻のポイ捨て禁止を呼びかける作戦だ。

 市環境局は十日まで、大通会場四丁目そばの交差点で一日二回、観光客らにポケットティッシュを配り、条例をPRする。通常は市の指導員二人が街を見回り、啓発しているが、期間中は同局の職員延べ四十人も交代でPRにあたる予定。

 大通会場は七丁目に日本たばこ産業(JT)が設ける喫煙用の車があるほかは原則禁煙。一−四丁目は喫煙制限区域と重なる。初日の六日は歩きたばこの人はほとんど見られず、過料(罰金)千円の罰則適用者はいなかった。同局は「違反者を見つけた場合は市民、観光客を問わず過料を徴収する」としている。

北海道新聞社


花粉疎開は十勝へ
*ツアーに実績 商品化相次ぐ *JTBなど来月から *定着に地元期待感
2006.01.25 北海道新聞

 【上士幌】十勝管内上士幌町が昨年三月、道外に住むスギ花粉症の人を対象に初めて実験的に行った「花粉疎開ツアー」が好評だったことを踏まえ、東京の旅行会社が今年、ツアーの商品化に乗り出した。JTBとJALトラベルで、本州における花粉症の最盛期である二月から三月にかけ、同管内で相次いで実施する計画だ。地元ではツアー定着に期待感が広がっている。

 JTBは三月に二回、東京発着四泊五日のツアーを企画している。上士幌町糠平温泉と同管内新得町のサホロリゾートに滞在し、スキーや森林浴などを行う。ツアー開始時と終了時に北大医学部の医師による血液検査と問診を行い、花粉症を引き起こす免疫機能の状態を検査する。定員は各回十人の計二十人で、二月から募集を始める。

 JALトラベルのツアーは二月八日から三月三十日までの毎日東京出発で、糠平温泉かサホロリゾート、然別湖畔温泉(同管内鹿追町)のいずれかに四−六日滞在する。食事も一般ツアーとは異なり、健康に配慮した道内産野菜を中心としたものを提供する。今月十三日から募集を始め、これまでに関東の約十人から予約があるという。

 これとは別に、上士幌町は今年、道の「北の大地への移住促進事業」を活用して、花粉症対策と連動した疎開ツアーを行う。

 同事業は家や家具を貸して、道内暮らしを経験してもらうもので、夫婦一組に二週間から一カ月、同町に滞在してもらい、血液検査やアンケートで「疎開効果」を調べる。

 上士幌町が昨年、加森観光(札幌)と行った疎開ツアーは、定員十人に対し二百七十六人の応募があった。同町にはスギが一本も植林されてない。

 関東、関西地方や愛知方面から参加した花粉症に悩む人たちは三月に同町で五日間過ごし、その間は鼻水や目のかゆみなどの症状が劇的に緩和されたため、全国的にも注目された。

北海道新聞社


熟年層の旅 長〜くリッチに
*列車で日本縦断 *“寄り道あり”14泊人気
2006.01.21 北海道新聞朝刊全道 32頁 四社 (全1,012字)

 列車で日本列島を縦断するJR北海道のツアーが人気を集めている。昨年好評だった四泊五日のツアーを一挙に十四泊十五日に拡大し、二月に実施。参加者の中心は「安・近・短」の旅行では満足できない、金と時間に余裕のある六十代以上の熟年層だ。他の旅行会社も「(二○○七年から退職が本格化する)団塊の世代向け商品としても期待できる」と、同様のツアーを企画している。

 「日本を北から南までゆっくり見られるのが気に入った」。札幌市の無職西村直幸さん(66)は昨年十二月、妻(62)と一番乗りで申し込んだ。若いころは海外旅行だったが、退職後は、じっくり楽しむ旅にあこがれるという。同市の無職児島博敏さん(68)も「車窓を眺めたり、車内を歩いたりして、列車の旅は退屈しない。こんなに長いのは聞いたことないけど」と、旅を楽しみにしている。

 ツアーのタイトルは「列島縦断寄り道紀行」。二月一日に日本最北端の稚内を出発し、北見、札幌を経て四日に本州入り。秋田から仙台、熱海と南下し、四国を回って九州へ向かう。全行程はJR駅では最南端の鹿児島・西大山駅までの五千六百二十二キロで、JR六社と私鉄を乗り継ぐ。途中、網走のサンセットクルーズや神奈川県湯河原温泉の「西村京太郎記念館」など、宿泊地以外にも“寄り道”。帰りは空路で新千歳空港に戻る。

 「ターゲットは熟年層。狙いが大当たりしました」と、企画したJR北海道旭川支社。料金は三十万六千−三十三万六千円(一人参加の場合)と高額だが、募集開始からすぐに最少催行人数の二十人が集まったという。

 同支社が日本縦断ツアーを企画するのは、昨年に続き二度目。四泊五日だった前回は寄り道なし、宿泊以外の大半は列車に揺られるだけの旅行だったにもかかわらず人気を集め、「もっと長くても良い」という声が多かったという。

 JR北海道は昨年六月にも、根室から長崎・たびら平戸口までの日本最東端−最西端の駅を結ぶ「日本横断ツアー」(六泊七日)などを実施。JR九州も昨年六月に鹿児島から稚内への縦断ツアー(三泊四日)を行い、いずれも好評だった。

 こうした成功に影響され、大手旅行会社のJTB北海道営業本部は四月から五月に、道内発着で十日間以上の「東日本一周ツアー」「西日本一周ツアー」を行う。飛行機も使った旅だが、担当者は「三月の定年退職者を狙った企画。うまくいけば、来年以降、団塊の世代向けの商品として展開したい」と期待している。

北海道新聞社


日中韓の観光担当大臣会議 *国交相が道内開催を表明
2006/01/16 北海道新聞朝刊


 北側一雄国土交通相は十五日、札幌市内で開かれた会合で、日中韓三カ国の観光担当大臣会議を今年、道内で開催する意向を明らかにした。

 会議は三カ国の観光交流を拡大する目的。北側国交相は開催について中国、韓国と近く最終合意するとの見通しを示した上で、「大臣が集まるだけでなく、民間の観光業者が集まり、観光博のような実践的な事業にしたい」と述べた。会議は毎年、各国の持ち回りとし、第一回を道内で開く方向で調整中だという。

 また、国家公務員削減問題で、開発局が重点分野に挙げられていることに関し、「北海道は面積が広く、国土の維持管理や除雪に費用がかかる。こうした北海道の特殊性をしっかり勘案しながら進めていかなければならない」と述べ、慎重な検討が必要だとの認識を示した。

北海道新聞社



観光とセット がん検診人気
*札幌、帯広にツアー*混雑避けて本州から続々
2006.01.04 北海道新聞夕刊全道 1頁 夕一 (全793字)


 最新のがん診断法として知られるPET(陽電子放射断層撮影)を受けて、旅行気分も楽しもうという「一石二鳥」のツアーが人気だ。大都市の病院では混雑で予約が取りにくいPET検診を、観光旅行やゴルフなどとセットにしたもので、道内の医療施設でもここ数年、関東や関西を中心に利用者が増えている。

 「札幌メディケアセンター」(札幌市中央区)は、全日空系の旅行代理店と提携し、昨年からツアー客の受け入れを始めた。これまで道外から約二十人が受診。「ツアーを使わずに来る人も年に全国から数十人いる。関東や関西の都市部以外にもツアーの需要はまだまだあるのでは」とみる。

 帯広市の「北斗病院」(井出渉院長)は、二○○三年から受け入れを開始。PETのほかMRI(磁気共鳴画像装置)の検査などを組み合わせた「がんドック」に、これまで道外から約六百人、札幌など道内から約百五十人が検診に訪れた。

 一泊二日や二泊三日など短期のツアー客が中心で、参加費用は、関東方面だと往復航空運賃と宿泊費、PET検査代を含めて十五万円前後。同病院企画室の高田康範室長は「検診は三時間半ほど。午前中に受ければ午後はまるまる観光に使える」と話す。

 北海道のほかに、九州や韓国なども人気だ。宮崎市の宮崎鶴田記念クリニック(西川清院長)は、東京、大阪、名古屋など大都市圏発着の検診ツアーを受け入れている。多いときは月に四十−五十人の申し込みがあるという。

 日高臣次事務長は「東京では予約が半年待ちの病院もあるほどなので、申し込んですぐに検査を受けられる地方が人気なのでは」と分析する。

 来院するのは中高年の夫婦やゴルフ仲間のグループ、定年退職した元サラリーマンなどさまざま。東京発のツアーを扱う旅行会社エイチ・アイ・エスの大門徹マネジャーは「両親に検診旅行をプレゼントという場合もある。旅行がセットで割安感があるのが人気の理由」としている。

北海道新聞社

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