2005年 5月〜8月の観光ニュース
札幌市 ポイ捨て防止条例を施行 *観光客へ周知課題
2005.08.02 北海道新聞朝刊全道 32頁 四社 (全682字)

 道内で初めて歩きたばこや空き缶の投げ捨てを禁止した札幌市の「ポイ捨て防止条例」が一日、施行された。市民らはおおむね協力的で混乱なくスタートしたが、十月からは罰則の過料(罰金)千円が適用される。時計台や大通公園など観光地としても有名な市中心部が「喫煙制限区域」となっただけに、今後は観光客らへの周知徹底が課題となりそうだ。

 「罰則適用後はその場で過料を徴収します。観光客も同じです」。条例施行にあたり市環境局はこう言い切る。条例は市内全域で吸い殻などの投げ捨て、犬のふんの放置を禁止。さらに市中心部(南北はJR札幌駅北側の北八条通から大通公園を挟む南四条まで、東西は西一丁目から西四丁目まで)を喫煙制限区域に指定、灰皿のある場所以外での喫煙を禁止した。

 市は罰則適用までの二カ月間を条例の周知期間と位置づけている。有名プロレスラーを広告に起用するなど広報費に約二千万円を計上、近く新千歳空港内の喫煙所にもステッカーを張り出すなどPRに懸命だ。

 ただ、札幌には年間約千三百万人の観光客が訪れる。海外からの旅行者も多く、観光客に条例を周知徹底するのは容易ではない。また、市は罰則適用にあたり、警察OBなど指導員三人を非常勤で雇用し取り締まりにあてる考えだが、「三人で実効性のある巡回ができるのか」と疑問視する声が早くも出ている。

 同趣旨の条例を施行した広島市では、過料千円の徴収を始めた二○○四年一月の一カ月間の罰則適用は百三人だったが、今年一月には十七人に減った。市は広島の例を引き合いに「マナーを守ってくれれば問題ない。協力してほしい」(環境局)と呼びかけている。
北海道新聞社

道内観光客、2%減

*2004年度は4839万人*台湾、豪州からは好調
2005.07.22 北海道新聞朝刊全道 13頁 三経 (全526字)

 二○○四年度に道内の観光地を訪れた観光客数は、前年度比2%減の四千八百三十九万人となり、三年連続で減少した。ただ、台湾やオーストラリアなどからの外国人観光客が好調で、十三万人も多い四十三万人に伸び、北海道経済の低迷で落ち込んでいる道内客を一部補った形だ。

 道によると、外国人観光客の国・地域別では、台湾が二十万八千六百人(前年比74・2%増)と五割を占めた。新型肺炎(SARS)の影響で旅行客が減った前年度からの反動と、北海道旅行の人気がさらに高まっていることが背景。香港は八万二千七百五十人(同46・2%増)、韓国六万三千八百五十人(同4・3%増)、中国一万二千五十人(同107・8%増)と倍増。アジア地域が好調だ。

 オーストラリアも倍増に近い前年比94%増の一万四千六百五十人。雪質の良いニセコ地域へのスキーツアーの人気が高いためで、後志管内倶知安町のオーストラリア人宿泊客もほぼ二倍となった。

 一方、道内客は厳しい経済状況のため旅行消費が冷え込んだ。前年より2・3%、九十七万人落ち込み四千二百七万人に。とりわけ夏の減少が影響した。本州客も、前年度より十六万人少ない五百八十九万人。「韓流ブーム」などを背景に、海外に旅行客を奪われた形となった。

北海道新聞社

ケングループ買収 アーサー札幌 *欧州風ホテルに

*「ノボテル」12月に開業

2005.07.09 北海道新聞朝刊全道 9頁 二経 (全629字)

 不動産賃貸・仲介大手ケン・コーポレーション(東京)のグループ会社ケン不動産リース(同)は八日、札幌市中央区の都市型ホテル、ホテルアーサー札幌(南一○西六)を買収したと発表した。同社は仏の大手ホテルチェーン、アコーグループと提携し、十二月に「ノボテル札幌」として新たな営業を始める。

 一九八八年八月に開業したアーサーは地下二階、地上二十六階建て。約五百三十人の個人投資家に小口分譲されたオーナーズホテルで、投資家が組織する管理組合が所有していた。

 買収金額は約十三億円。十一月にも約七億円を投じ改装工事を行う計画で、飲食店の入れ替えも行う。高級感のあるヨーロッパ風のホテルを目指し、客単価を現在より二千−三千円高い一万円程度に設定。売上高は現在より五億円多い、年約二十億円を見込んでいる。

 ケン不動産リースは二○○三年九月に札幌市豊平区のルネッサンスサッポロホテルを買収、同年十二月にも札幌市中央区のホテルアイスバーグ、パコジュニアススキノを取得した。佐藤繁社長は「ショーなどを充実させ、娯楽性の高いホテルを目指す。札幌で数年以内にさらに一、二件のホテルを買収したい」と話している。

 アコーグループは九十カ国で四千のホテル(約五十万室)を運営する世界有数規模のホテルチェーン。九九年、東京に進出し、今回で国内九カ所目となる。

 ノボテルは同グループで、四つ星ブランドに位置づけられる高級ホテル。
北海道新聞社
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頭冷やすと知恵も浮かぶ?
*来月以降、10団体*学会や国際会議 涼求め札幌へ
*ナノテクから子育て…市民向け講座も
2005.06.29 北海道新聞朝刊地方 29頁 札B (全1202字)

 札幌では7月以降、全国規模の学会や国際会議がめじろ押しだ。内容も最先端のナノテクノロジー(微細科学)から子育てまで多彩。専門分野について紹介する市民向けの公開講座を準備する団体も多い。涼しい札幌で避暑気分を楽しみながら、頭をひねりたいという気持ちが、多くの団体の目を札幌に向かわせているようだ。(佐藤元治)

 学会や国際会議の誘致を担っている札幌コンベンションビューローによると、七−九月に札幌で開かれるのは、「日本赤ちゃん学会」を皮切りに十団体=表参照=。

 赤ちゃんを医療や心理学など多角的に研究する同学会の学術集会は七月二、三の両日、中央区北二西七の「かでる2・7」で開かれる。研究者以外の市民も参加でき、「こどもの遊びと良いおもちゃとの出会い」「子育て困難の実像と虚像」など、子育て中の父母にとっても興味深い内容のプログラムとなっている。参加費は二千円。

 市民向けの公開講座を用意しているのは「STM/STS技術および関連技術国際会議、SPM国際コロキウム」などだ。同会議が扱うテーマは、走査型トンネル顕微鏡など極小世界を探求するための最先端の機器類。公開講座は七月三日午後二時から白石区東札幌六の一、札幌コンベンションセンターで、米シリコンバレーで活躍する西義雄スタンフォード大教授らが「ナノテクノロジーで豊かになろう」と題して講演する。入場は無料。

 このほか、日本看護研究学会学術集会は、同月二十日午後六時から、ノンフィクション作家の渡辺一史さんの講演を開催。国際哺乳(ほにゅう)類学会は三十一日午後一時から、市民シンポジウム「身近なヒグマを考える」を開く。

*7―9月に札幌で開かれる主な学会
日程 学会名               会場         参加予定人数
7月 2― 3日
  日本赤ちゃん学会第5回学術集会    かでる2・7        500
   3― 8日
  第13回STM/STS技術      札幌コンベンションセンター 700
  および関連技術国際会議
  第13回SPM国際コロキウム
  21―22日
  日本看護研究学会第31回学術集会   同上           1500
  31日―8月5日
  第9回国際哺乳類学会         同上           1000
8月 6― 7日
  日本英語教育学会第31回札幌研究大会 道教大札幌校        800
   6―12日
  国際健康コミュニケーション科学学会  札幌コンベンションセンター 300
9月 9―10日
  日本畜産学会第105回大会      同上            400
  22―23日
  第48回日本歯周病学会秋季学術大会  同上           1000
  25―30日
  第5回国際酸化触媒会議        同上            400
(札幌コンベンションビューロー調べ)
北海道新聞社

三井観光開発

*大和系投資会社が吸収*200億円の債権放棄要請

2005.06.21 北海道新聞朝刊全道 11頁 二経 (全583字)

 経営再建中の三井観光開発(東京)の再建策の詳細が二十日明らかになった。投資会社の大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツ(東京、PI)の全額出資子会社が、七月一日に三井観光開発を吸収合併し、事業や資産を継承する。合併に伴い現在の三井観光開発は解散するが、社名は新会社に引き継がれる。

 三井観光開発は三井住友銀行など取引金融機関に対し約六百億円の債務のうち二百億円前後の債権放棄を要請し、現在最終調整を行っている。

 計画では、三井観光開発は金融支援を受けた後に99%減資を行い、PIが全額出資する事業会社「DSMインベストメンツガンマ」(東京、ガンマ)と合併する。ガンマが存続会社となる。ガンマは札幌グランドホテル、札幌パークホテルなど三井観光開発の資産と事業のほか、残る債務約四百億円も引き継ぎ、社名を三井観光開発に変更する。

 また、両ホテルをはじめとする旧会社資産の評価益を計上し、負債を圧縮する。

 新・三井観光開発は、来年三月までにPIから計七十億円の出資を仰ぎ、ホテルの改装など積極的な設備投資を行う計画。PIは新・三井観光開発株式の99%を所有する筆頭株主となる。

 また、三井観光開発は二十日、国土交通省と厚生労働省から産業活力再生特別措置法(産業再生法)の認定を受けた。これにより、資産と土地の移転に伴う登録免許税の軽減などのメリットを受けられる。

北海道新聞社

「一生に一度」だから自分らしく

*「オリ婚」人気 2005.05.24 北海道新聞朝刊地方 23頁 札圏 (全2714字)

*邸宅風 「和気あいあい」赤丸急上昇/ホテル 「宮殿風」など内装で差別化/会館系 新作ドレスショーで“個性”

結婚を夢見る多くの女性があこがれる「ジューンブライド」の六月が間もなくやってくる。年間一万三千組が結婚する札幌で最近主流となっているのが、慣習にとらわれず、二人の独自性(オリジナリティー)を大切にした「オリ婚」。オリ婚の増加で、会場や式の独自性を競うなど、業界内のブライダル獲得競争も激しさを増している。今どきの結婚式事情を探った。(稲垣重則)

 新緑と太陽の日差しがまぶしい芝生の庭。新郎新婦を囲むように約九十人の出席者が集まると、かわいらしい子供たちの合図で祝福の乾杯が行われ、新郎新婦と出席者が和気あいあいと会話し、写真を撮り合った。

 五月中旬、札幌市中央区双子山の結婚式場「ジャルダン・ドゥ・ボヌール」で行われた渡島管内上磯町の自営業後藤広隆さん(26)、丸又子(まゆこ)さん(26)夫妻の結婚披露パーティー。欧風建築の式場内には、直輸入の家具や調度品が置かれ、優雅な雰囲気を醸し出す。ここ数年で人気急上昇の邸宅風結婚式−ハウスウエディングだ。

 「室内で座ったままの披露宴はしたくなかった」という後藤さん。ガーデンパーティーを開き、ペットも同伴できた自らの結婚式を「二人の理想がかない、本当に良かった」と声を弾ませる。

 ハウスウエディング人気について、結婚情報誌ゼクシィ北海道版(リクルート発行)の千田正一郎編集長は「新郎新婦がアットホームさを求めた結果」と指摘する。入場から食事、スピーチ、乾杯で締めくくる従来の“ショー”ではなく、自宅でパーティーを開くように出席者をもてなしたいという意識の変化だ。

 これを裏付けるように、同誌の調査では、披露宴会場全体のうちホテルが占める割合は二○○一年の71・8%から○四年には64・8%に低下。一方、レストランは3・4%から9・5%に、○三年調査で初登場のハウスウエディングは2・8%から3・3%にアップした。千田編集長は「札幌でも勢いはしばらく続く」と分析している。

 これに対し押され気味のホテル業界なども差別化を打ち出している。

 業界関係者によると、ホテルでの結婚式で圧倒的人気を誇るのが「エーデルホフ札幌」。大小五つの宴会場は宮殿風など内装がすべて異なる。担当者は「特別な演出がなくても会場の差別化で個性を出せる。何よりホテルの魅力は立地と宿泊や二次会にも対応できる総合力」と胸を張る。

 また、会館系といわれるメルパルク札幌(郵便貯金会館)も、新作のウエディングドレスショーを開いたり、札幌で唯一という女性牧師による挙式を行うなど、“個性”をアピール。他のホテルもフェアを開くなどして結婚式獲得にしのぎを削っている。

*ありきたりじゃ物足りない!*開放感や銀世界 好評*モエレ沼「ガラスのピラミッド」*道外からも資料請求

 ホテルや教会、神社などありきたりの場所では飽き足りないカップルの注目を集めているのが、札幌市東区のモエレ沼公園にある「ガラスのピラミッド」での挙式だ。

 同公園は、彫刻家イサム・ノグチ(一九○四−八八)が設計。二○○三年七月に完成した、高さ三十二メートルのピラミッドは公園のシンボルとなる建築物だ。同年九月から結婚式を受け入れ、既に九組が挙式した。

 市の施設のため、あくまで公園行事優先で、式は宗教色のない人前式で−などの制約がある。しかし、利用料は、例えば二階スペースを午前中使用する場合で八千円と格安だ。

 ピラミッドでの挙式を手掛けるエル・ワーク(札幌)によれば、今年は六月以降、五組の挙式が確定。葦原広樹営業企画部長は「道内外からの資料請求は二百通を超えた。七月の公園グランドオープン後はもっと注目される」と話す。

 今年二月に挙式した西区の建築士川原龍太さん(29)、優子さん(30)夫妻は「本州からの出席者が多く、一面の銀世界が好評。印象に残る結婚式ができた」と喜んでいる。

*ゼクシィ お金から見る北海道の結婚式
*平均150万円 地味婚の代表格*「最高」東北の半分以下に

 リクルートが2003年度に結婚した全国13地域の4790組(道内400組)のカップルを対象に行った「ゼクシィ結婚トレンド調査2004」によれば、北海道の挙式・披露宴(披露パーティー)費用の平均総額は150万円=表参照=。全国で最も低く、地味婚の代表格だ。これに対し、最高額の東北は354万円と北海道の2倍以上で、派手婚のトップバッター。

 ただし、北海道は会費制披露宴が主流のため、回答者の中には会費分を含めずに答えた例もあり、実態より低めの額という。会費を考慮した試算では213万円となるが、それでも関西の240万円より低く、最低額に変わりはない。

 一方、結婚資金をためていた人の割合は新郎63%、新婦73%。平均額は新郎120万円、新婦135万円で女性の堅実さが浮き彫りに。しかし、他地域と比べると、貯蓄額は新郎、新婦とも最下位だ。ちなみにトップは新郎が関西の262万円、新婦は東海の246万円。

地域   挙式、披露宴    結婚資金平均貯蓄額(単位:万円)
   (パーティー)平均総額   新郎       新婦
北海道   149.6     120.2    134.9
東北    354.3     166.4    135.5
北関東   329.7     210      169.1
首都圏   279.8     249.5    211.3
新潟    310.5     200.6    153.4
長野    316.5     199      173.6
北陸    293.9     224.3    212.5
静岡    293.4     215.8    212.9
東海    279.9     243.8    246
関西    239.8     262      240.1
岡山・広島・山口
      257.8     186.3    181.9
四国    286.1     200.7    183.8
九州    310.2     177.2    162.9
北海道新聞社

札幌の夏のイベント〜よさこいソーラン〜ご存知ですか?

6月8日 YOSAKOI開幕

*前売り順調売り切れも
*道外客中心にツアー上々
*ホテルの予約は分散傾向に
2005.05.25 北海道新聞朝刊地方 24頁 札A (全878字)

 六月八日開幕のYOSAKOIソーラン祭りには、今年も多くの観光客が訪れる。前売りチケットの販売は昨年よりも出足が順調な一方、ホテルの予約状況は最終日十二日の前夜以外は分散傾向にあるようだ。

 前売りチケットは、十日夜のソーランナイトと、十二日夜に大通西八のメーンステージで開かれるファイナルコンテスト分、それぞれ千百席分がすでに売り切れた。

 両方とも、受賞経験チームがそろって出場するため例年人気が高い。ファイナルコンテストのチケットは発売開始からわずか十分で完売するなど、相変わらずの人気ぶりだ。チケットを販売するJTB北海道法人営業札幌支店は「昨年より出足はいい」という。

 昨年からビル側にも有料桟敷席が設けられた大通パレード会場。こちらは、これまでに平均して三−四割のチケットが売れた。大通西六の桟敷席の販売が特に好調という。大通西六で一次審査が行われるからで、「観客も気合が入った演舞を見たい証拠でしょう」と同支店は分析する。

 見物ツアーは道外客を中心に上々の出足。同支店は「道外客の注文が年々増している。YOSAKOIが文字通り『全国区』になった証しではないか」と話す。

 道外チームの増加を反映した動きもある。近畿日本ツーリストによると、九州や中部など道外からの出場チームが、メンバーの宿や航空券などの手配を一括して注文するケースが増えている。

 札幌市内のホテルは、予約が祭り期間の週末に集中している。三月末開業の「東横イン札幌すすきの交差点」(中央区南四西三)は、団体客などで十一日が満室になったほかは空き室も。会場の一つ大通公園に近い札幌グランドホテル(同区北一西四)も、前半の八、九日に空きがあり「期間中を含む約一週間が満室の年もあるが、今年は先行予約がやや少ないか」(営業推進課)とみる。

 市内九つのホテルが加盟する日本ホテル協会北海道支部は「参加者や客が大通に集中する最終日の前はこみ合うが、それ以外は客が分散するのでは」としている。
(五十嵐知彦)北海道新聞社
「札幌ホテルマン情報」 観光情報